iPhone、スマホの基板修理について

スマホの基板修理について
スマホを水没または破損させたのち、正規店での対応は本体交換、非正規店では処理後基板が壊れているとだけ言われたなど、どちらともデータを諦めなければいけない状態に陥った時に処理ができるお店を探す方法での検索は「iPhone基板」で検索し問い合わせをする例が多いと思われます。
基板処理できるお店として、この基板に関する説明が大変で説明だけでも30分以上かかる事もあります。
iPhoneの基板を治せますかという質問に対して、損傷のあったものに確信を持って治りますとは簡単には言えないからです。
基板とはなんなのかを十分熟知しておかなければ説明が出来ないものとなります
基板は治りますかの質問に対して必要なのは、この基板自体にも役割分担があり各種の性能種類に別れた部品などの構成によって製造されたものということを理解しておかなければ説明ができません。
写真はiPhoneメイン基板シールドを剥がし裏面が全体に見えるようにした状態です。

物質的には金属(レアメタル)などの塊であります。大まかに分けると3つの構成になると思います。一つ目は、書いて字のごとく元の板、プリント基板です、これは電気の流れる道の描かれた設計図です。電子回路ともいいます。電子回路図の描かれた板が役割ごとに分けられた合板となっています。
二つ目はiPhoneを動かす為のメインのICとそれに伴う各役割に応じたICがプリント基板上の回路に配置されている。そして、各役割配置されたIC間にそれに応じた電流を操作するような多様なチップ部品が回路上に取り付けられているといったイメージでしょうか。メインのIC、わかりやすく言うと大きく四角い黒いものが乗っかっていますがこのICの内部構成も電子回路図が書かれたものです。
三つ目は、各機能を果たす為の基板に接続する各部品。性能動作機能はどれも部品としてあり、指示はメイン基板からによるものであるということ。
だいたい大まか理解しやすく分けると、こういった感じの構成になると思います。
これは、マイコンで制御されている全ての電気機器製品に言えることで、基本電気で動くものは同じようなものだと思います。
その中でも携帯電話機器やカメラ、時計は精密で繊細極小であると思います。
ひと昔に比べどれも最小化が進み小さく軽いものが製造されユーザーに提供されてます。その小さくより薄くなったせいで破損や熱劣化には弱くなったと思います。大型家電のパソコン等はプリント基板も分厚く、ICなどのパーツも大きさがあるので物理的に強いし、熱劣化にも強い構造になっていると思います。
いつも持ち歩き、外にも持ち出す機会の多いスマホは、そんなに繊細なものだとは誰もが思わなくなってしまった様です。携帯に搭載されている部品は1ミリないような部品があるので衝撃や水侵入にも弱いと考えるべきです。
では、壊れた基板は治るのか?ということになります。その時々の状態や運もあります。本気で治すにはそれなりの設備とメーカーのソフトツールがないと本当のところ困難です。目視で破損個所が特定できない場合、内部を解析するには何億もかけたそれなりの設備が必要でX写真とかも撮ったりしているんです。端末が動いている状態でも壊れかけたICなどもあり、メーカーが所持している解析用ソフトで内部ログ情報を読み取ったりと色々あります。iPhoneもそれらがあると思うのですがメーカーは機密情報なので社外には当然出さないです。この作業をやって初めてメイン基板のどこが壊れているかを特定し言い切れるものになります。
この作業を一般の業者の方々にできるのかといえばはっきり言って出来ません。では
何をしているのかというと基板上、目視できる損傷個所を再生してみるということです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

水没により基板内部に水が侵入、化学反応を起こし腐食を起こした状態では正常な電流は流れない。
これらの部品は半田という金属物質で取り付けられており、特殊な薬品と半田で再生ができる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

薬品をつけながら部品を再生した写真、再生し正常な電流が流れるようになる。このように基板でも半田で取り付けた部品を再生することによって、動くようになる場合もあるということ。では、逆に再生できないものはなんなのか、それはプリント基板と基本ICの損傷です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

元の板、基板です。先に述べたように各機能別に分かれたプリント基板の合板した板です。加圧や破損により折れてしまったもの、感電焼けにより内部奥深くまで焼けてしまったプリント基板は二度と修復不可能。全て電気の通る箇所が遮断されます。

次にICはどうでしょう、メインのICを無理やり熱で剥がしてみました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

見てわかるように半田が直接当てられないので半田では取付け困難です。これらICは特殊設備で取付取外すものです。物理的にはできるものもありますが。一般的にそこまでの精密な作業のできる工具はないですし、密接した他部品が多すぎて断熱テープを貼っても他の部品が飛んでいきます。
基板を治せるといっても、基板上の処理方法が色々あるということになります。ですが基本的に
部品再生を行える箇所以外の損傷の回復は不可能ということになります。基板上の破損個所を消去法で
絞っていくといった感じでしょうか。半田で取り付けられた部品を再生や移植を行って動かない場合は感電焼け、クラックなどにより破壊され修復不可能となります。
iPhone修理業を営んでいると必ずある水没依頼で見てみましょう。
水没などでよくあるICの損傷状況はどういう物なのか。写真は小さいIC系列を例にとってみました。

 

 

 

 

 

 

 

 

水が基板に侵入しICの下側にまで入り込み半田接触箇所から重度の腐食が発生した状態でドロドロに溶けてしまってます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

断面図です。
この四角いICは機械で半田付けされるのですが半田でついている分、写真のように浮います、ここに水が入り込み電気、水、金属の化学反応が起こってしまえば金属溶解が発生したり感電により焼けも発生したりします。

 

 

 

 

 

 

 

写真:左は腐食した小さいICを取外し後に処理したもので、右はこういうふうに取付けられてますの例、
何もしていない状態のIC。小さいICなら写真のように溶けた箇所を再生しIC自体も半田箇所のみ再生し取り付けてみることもできるが、四角いIC自体が破損してしまっていると正常には動かない。同じようなICが水から守られているケースもある。それは下の写真の赤線部に黒いものがあるのが見えると思うが、これはアンダーフィルといい接着固定剤と言えばいいのか特殊な接着剤です。これはICをクラック(ヒビ)から守るために塗られた薬品だが同時に水の侵入も防ぐ。

 

 

 

 

 

 

このアンダーフィルは生産上結構適当に塗られるもの全面に塗られたものもあれば少ししか載っていないのもあり工程上どうしても不安定なものでもあるが水没時には影響を与える。ICに水が当たってもアンダーフィルにより運良く腐食を防げればダメージが少ない。

 

 

 

 

 

 

メイン基板全体写真
このメイン基板がiPhone自体の本体であり最も高価であり、主なのである。一度損傷してしまえば新品の状態に戻ることはないと思ってもらったほうが良い。
損傷状態で長持ちするかどうかであるが為に完全に治るとは答え辛い。基板損傷での依頼はデータ救済の為の処理が主となる為、本体自体を完全に修復するのは損傷度合いで左右されるし、もちろん処理しても全く動かないものもある、動きはしたが後遺症の残るものもある、つまりはメイン基板を損傷させるとその後の使用は保証できないということになってしまいます。
以上が基板は治りますかの問いに対しての説明になってしまう為、電話での回答がかなり厳しい。
その他:基板が起動しないものについては以下の通り、原因を追求していくことが大事です。
アップルマーク、リカバリーモードになってしまった。起動不可の原因
1, 加圧での基板破損、アルミボディフレームの筐体が変形していないかをよく見る。
2, 充電系、非正規充電器使用、車からの充電、急速充電器、外国でのプラグ使用、などメーカーは他メーカーの充電器の使用は認めていません、リスクを伴うからです。電圧電流値違いや、充電器側の制御されているものが違うからです。ICが焼けます
3, メモリー領域使いすぎ、iPhoneはパソコンと同じ構造に近いです、HDDをFull使用してしまうと動かなくなるのと同じで起動できなくなります、iPhoneの設定内ある、メモリー領域1GBを切っているようなものは警告です。
4, 弱電波、電池残量低でのバージョンアップは危険です、メーカーも唱っています。不安定状況下でのパージョンアップはOS不良を起こす原因になります。有線でのバージョンアップをお勧めします。
この系列の修理は部品交換などの簡単な修理とはレベルが違うので受付時に本人の前で分解して一緒に見てもらうことで、状況と状態を把握してもらい、納得してもらえるよう説明が必要となります。